その時に一緒に入社した男がその野田一樹で、彼は高校卒だった。俺の四歳下になるが、同期の入社と言う事で、彼との付き合いが始まり、俺がその会社を退社した後もその付き合いは続いていた。
俺は陽気な性格で、一樹は慎重な性格、お互いに無い部分が相手に有って気が合ったのだろう。それが三年程前、一樹が旅行中に事故に遭遇して、その頃から付き合いが遠ざかっていった。一樹の性格が、その事故を境にするように豹変して、俺の方から一樹を遠ざけるように成っていったのだ。そして最近では一樹が何処にいるのかさえ分からなくなっていた。
通路から空を見上げると雲が厚い。まだ梅雨明け宣言は出ていなかった。梅雨よ、早く何処かに逃げてしまえ。
突然俺の携帯電話が鳴った。それはそうで、携帯電話が、今から誰からかの電話があります。とは予告してくれない。
携帯の画面には吉永と出ていた。
「はい大友探偵事務所の大友です」
「吉永です。今回は色々とお世話になります」
「いえ、それが私の仕事ですから」
「それで私の知り合いにも、旦那が浮気をしている人がいまして、その人に大友さんの事を話したら『紹介して』と言われまして」
「あ、それは良い事ですね。不審な事は理解できるまで追及する。それが人間としての本能ですから。どうぞ紹介してあげて下さい」
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